# スプレッドシートを業務UIにする — フェーズ折りたたみ＋2種チェックボックスのパネル

Google スプレッドシートを「現場が毎日開く操作画面」にするための GAS 設計テンプレート。
機能を工程（フェーズ）ごとに畳み、**押すと走る ▶ ボタン**と**進捗として残る ✅ チェック**を1枚に同居させる。

対象: 案件・工程・チケットなど「1件ずつ進む仕事」を Sheets で管理していて、
機能が20個を超えてフラットな一覧では探せなくなったチーム。

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## 1. 全体構成

```
マスターSS
├─ 一覧シート          … 全件のインデックス
├─ <案件A> パネル      … 案件1件につき1シート（この文書の主役）
├─ <案件B> パネル
├─ _ジョブキュー       … 隠し。onEdit が積み、worker が処理
└─ _進捗               … 隠し。✅ の正本
```

**なぜ案件ごとに1シートか**: 1枚を共有すると、複数人が同時に触ったとき
「選択セル」や「対象行」の取り合いが起きて予約が黙って消える。案件ごとに分ければ衝突しない。

**なぜジョブキューを挟むか**: simple `onEdit` は権限が弱く（他のスプレッドシートを開けない）
実行時間も約30秒しかない。onEdit は「キューに積むだけ」にして、
時間制限の緩いトリガー実行の worker が実処理をする。

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## 2. パネルのレイアウト（ここが一番事故る）

```
行1  A1:F1  タイトル                          G1 = マーカー文字列
行2  A2:F2  使い方の説明                      G2 = この案件の識別ラベル
行3  A3:B3  ラベル / C3:E3 案件名             G3 = 元データ上の位置
行4                                            G4 = 案件ID
行5  ヘッダー行                                G5 = 最終更新日時
行6〜 フェーズ見出し行 + 機能行 の繰り返し
```

| 列 | 用途 | 表示 |
|---|---|---|
| A | ▶実行（押すと走って false に戻る） | 見える |
| B | ✅済（永続。人が付け外しできる） | 見える |
| C | 機能名 | 見える |
| D | どんな時に使うか | 見える |
| E | 結果（リンク） | 見える |
| F | 状態（実行日時を文字列で内包） | 見える |
| G | command ＋ **行1〜5はパネルのメタ情報** | 隠し |
| H | 引数 JSON | 隠し |
| I | フラグ類 | 隠し |
| J | featureKey（安定ID） | 隠し |

### 🔴 罠1: 可視列を増やすとメタ情報が壊れる

`G1:G5` にパネルのメタ情報（マーカー/ラベル/ID/更新日時）を置く設計にしていると、
**可視列を6→7に増やした瞬間にヘッダー行がメタ情報を上書きする**。
さらに「このシートはもう構築済みか」を `G6` の中身で判定していると、
行6がフェーズ見出しになって G6 が空になり、**開くたびに全再構築**が走る。

対策はどちらか:
- 可視列を増やさない（不要な列を1つ潰して枠を作る。日時は状態セルに文字列で埋める）
- メタ情報を別の隠し列へ移し、**全ての読み手を同時に直す**（`getRange('G1')` を grep で洗い出す）

前者を強く推奨。マーカー読み取りはコードの至る所に散っていて、取りこぼすと本番で静かに壊れる。

### 罠2: 「機能名の文字列」を主キーにしない

再構築でラベルを変えた瞬間に、保存済みの進捗と結びつかなくなる。
**featureKey（`estimate` `itemList` のような短い不変ID）を隠し列に持たせる**。
一度決めたキーは変えない。

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## 3. フェーズごとの折りたたみ

フェーズ見出し行を作り、その配下に行グループを作る。

```javascript
sheet.getRange(firstRow, 1, count, 1).shiftRowGroupDepth(1);
var group = sheet.getRowGroup(firstRow, 1);
if (group && !shouldExpand) group.collapse();
```

- 見出しは `<フェーズ名>　—　<済>/<総数> 完了` の形にして、**進捗が畳んだまま見える**ようにする
- 見出し行の隠し列に `__PHASE__:<key>` を書く。あとで「この行は見出しか」を1セル読むだけで判定できる
- **既定の開閉**: 「今の工程」とその1つ前だけ開く。全部開くと畳んだ意味がなく、
  全部畳むと毎回クリックが要る

### 罠3: 「現在の工程」を保存済みのステータス列から取らない

多くの現場データでは、この手の列は**取り込み時に固定値が入ったまま誰も更新していない**。
使うと全件が同じ工程で開く。**日付から逆算する**方が確実に正しい。

```javascript
// today は必ず引数で受ける（関数内で new Date() を呼ぶとテストできない）
function phaseFromDates(startDate, endDate, today) {
  if (!startDate) return 'default';
  if (endDate && today > endDate) return 'after';
  if (today >= dayBefore(startDate)) return 'onsite';
  var days = daysUntil(startDate, today);
  if (days <= 14) return 'late';
  if (days <= 60) return 'mid';
  return 'early';
}
```

既存データの工程ラベルを読む場合は、**表記ゆれを必ず正規化**する。
実データは同じ意味の見出しが半角カナ・全角・括弧あり/なしで混在していることが多い。
`String(x).normalize('NFKC')` してから比較する。

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## 4. ✅ の永続化 — 正本を別シートに置く

パネルは仕様変更のたびに `clear()` して作り直す。**セルだけに持たせた状態は必ず消える。**

隠しシート `_進捗` に `itemId | label | featureKey | done | source | updatedAt | updatedBy` を持ち、
パネルは表示するだけにする。

```javascript
// 手動は自動より強い。人が外したものを自動で戻さない
function mergeEntry(existing, incoming) {
  if (existing && existing.source === 'manual' && incoming.source === 'auto') return existing;
  return incoming;
}
```

### 🔴 罠4: キーが空のとき黙って捨てる関数を作らない

simple `onEdit` は案件を「表示ラベル」でしか知らないことがある。
そこで内部IDを空で渡すと、保存関数が `if (!id) return {skipped: true}` で**何も言わずに捨てる**。
画面にはチェックが付いたまま残るので、**誰も気付けない**。

```javascript
function applyManual(itemId, label, featureKey, done, user) {
  if (!itemId) {
    try { itemId = resolveIdFromLabel(label); } catch (e) { console.warn(e); }
    if (!itemId) return { skipped: true, reason: 'IDが解決できない: ' + label };  // 理由を必ず返す
  }
  return upsert(itemId, label, featureKey, done, 'manual', user);
}
```

「失敗を偽値で返すだけ」の関数は、動かして初めて気付く。**理由を持たせる**か例外にする。

### 🔴 罠5: 集計を書いてから元データを更新しない

「見出しに n/m を書く → あとで自動✅を埋め戻す」の順にすると、
**見出しは必ず埋め戻した分だけ古い値で固まる**。
実際に「全見出しが 0/N なのに、その下にチェックが10個付いている」状態になった。

埋め戻しの**後**に読み直して、見出しセルだけ書き直す。

```javascript
var written = backfill(...);
if (written > 0) {
  var counts = countByPhase(features, load(itemId));
  phaseHeaders.forEach(function (h) {
    sheet.getRange(h.row, 1).setValue(
      h.text.replace(/　—　\d+\/\d+ 完了$/, '　—　' + counts[h.key].done + '/' + counts[h.key].total + ' 完了'));
  });
}
```

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## 5. onEdit の実装

```javascript
function onEdit(e) {
  if (!e || !e.range) return;
  var column = e.range.getColumn();
  if (column !== 1 && column !== 2) return;             // ▶ と ✅ だけ
  if (column === 1 && e.value !== 'TRUE' && e.value !== true) return;

  var sheet = e.range.getSheet(), row = e.range.getRow();
  var marker = String(sheet.getRange('G1').getValue() || '');
  if (!isPanelMarker(marker) || row < 6) return;
  var layout = layoutFor(marker);                       // ← バージョンで列番号を切り替える

  var featureKey = layout.key ? String(sheet.getRange(row, layout.key).getValue() || '') : '';
  var isPhaseHeader = featureKey.indexOf('__PHASE__:') === 0;

  if (column === 2) {                                   // ✅（永続）
    if (!layout.done || isPhaseHeader || !featureKey) return;
    enqueue({ command: 'applyManual', args: ['', label, featureKey, e.value === 'TRUE', user()],
              skipDuplicateCheck: true });              // ON→OFF→ON を連続でできるように
    updatePhaseCount(sheet, row, layout);
    return;                                             // ← false に戻さない
  }

  if (isPhaseHeader) { e.range.setValue(false); return; }  // 見出しの▶は黙って戻す
  // …▶の処理…
  e.range.setValue(false);
}
```

### レイアウト変更は「バージョンマーカー＋列マップ」で移行する

全パネルを一斉に作り直すことはできない（時間制限）。**新旧が混在する期間**が必ずある。

```javascript
function layoutFor(marker) {   // 0 = その列は存在しない
  if (marker === MARKER_V3) return { done: 2, label: 3, result: 5, status: 6, cmd: 7, args: 8, key: 10 };
  return                          { done: 0, label: 2, result: 4, status: 6, cmd: 7, args: 8, key: 0 };
}
```

マーカーの比較は必ずヘルパー関数（`isPanelMarker`）経由にする。
`=== MARKER_V2` の直書きが1箇所でも残ると、新レイアウトのパネルが「パネルではない」と判定されて消える。

### 罠6: 「押しても無反応」の犯人は重複判定

キューに `待機` のまま取り残された行があると、重複チェックが**永久にそれにヒットして**
以後その行は二度と実行できない。**受付が一定時間内（30分など）の行だけ**を重複とみなす。

```javascript
function isActiveDuplicate(row, panel, rowNum, nowMs) {
  if (!(row[TS] instanceof Date)) return false;         // 日時が読めないものは古い扱い
  if (String(row[PANEL]) !== panel || Number(row[ROW]) !== rowNum) return false;
  if (row[STATE] !== '待機' && row[STATE] !== '実行中') return false;
  return nowMs - row[TS].getTime() <= 30 * 60 * 1000;
}
```

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## 6. 実行時間との戦い（6分制限）

フェーズ分けは**描画コストを跳ね上げる**。ブロックごとに
`setValues` / `insertCheckboxes` / `setBackgrounds` / `setFontWeight` を呼ぶと、
セクション数だけ倍々になる。実測でパネル1枚 2分 → 3分45秒。

**一括化する:**
- 見出し行と項目行を**1本の二次元配列**に組み立て、`setValues` は1回
- 背景色も全行ぶんの配列を作って `setBackgrounds` 1回
- チェックボックスは範囲全体に1回入れてから、見出し行だけ `clearDataValidations().clearContent()`
- マージと行グループだけはセクション単位（避けられない）

これで約半分になった。

**バッチ処理には時間予算を入れる。** ただし「開始前に経過を見る」だけでは足りない:

```javascript
// 直近1枚の実測から、次を始めたら間に合わないかを予測する
function shouldStop(elapsedMs, lastItemMs, budgetMs) {
  return elapsedMs + lastItemMs * 1.3 > budgetMs;   // 1枚目は lastItemMs に初期見積もりを入れる
}
```

`elapsed > budget` だけで判定すると、予算の直前に始まった1枚が制限を突き抜ける。

**戻り値は「あと何件残っているか」を正直に返す。**
`総数 - 今回処理した数` を返すと、何度呼んでも同じ数字が出て終わりが分からない。
「まだ旧バージョンのままの件数」を返すこと。

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## 7. テスト

GAS は実行環境がクラウドなのでユニットテストしづらいが、**純関数だけは切り出せる**。

```javascript
// ファイル末尾。GAS では module が未定義なので無害
if (typeof module !== 'undefined' && module.exports) {
  module.exports = { layoutFor, phaseFromDates, mergeEntry, isActiveDuplicate, shouldStop };
}
```

最低限これだけはテストする:
- 列マップが新旧それぞれ正しい値を返す（旧は存在しない列が 0）
- 日付からの工程判定の**境界値**（14日前 / 15日前 / 当日 / 終了翌日 / 日付なし）
- 手動と自動のマージ優先順位（4通り全部）
- 重複判定（時間内/時間外/別行/日時が壊れている）
- 全機能に**一意な** featureKey と既知のフェーズがあること

## 8. 実機確認は「セル値」だけでは足りない

折りたたみ状態はセルを読んでも分からない。**読み取り専用の検査コマンド**を用意する。

```javascript
function debugPhaseState(itemId) {   // → [{phaseKey, headerRow, headerText, collapsed, doneInSheet, total}]
  // collapsed は getRowGroup(firstRow, 1).isCollapsed() を try/catch で
}
```

これがないと「見出しの数字」と「実際のチェック数」がズレていても気付けない。
実際、このズレ（罠5）はこの検査を作って初めて発見できた。

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## チェックリスト

- [ ] 可視列を増やしていないか（増やすならメタ情報の読み手を全部直したか）
- [ ] featureKey は不変か。ラベル文字列を主キーにしていないか
- [ ] 状態の正本はパネル外にあるか
- [ ] キーが空のとき黙って捨てる関数はないか（理由を返しているか）
- [ ] 集計を書く順序は、元データの更新より後か
- [ ] マーカー比較はヘルパー経由に統一されているか（`grep` で確認）
- [ ] 描画は範囲一括か。セクションごとに繰り返していないか
- [ ] バッチに時間予算があり、直近の実測を見ているか
- [ ] 純関数を切り出してテストがあるか
- [ ] 折りたたみ状態を機械的に確認する手段があるか

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<!-- 出典: マキモノ (スプレッドシートを業務UIにする — フェーズ折りたたみ＋2種チェックボックスのパネル v1.0.0) https://makimono-md.vercel.app/md/ui-2 -->
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