# AIエージェント同士の非同期メッセージで「未返信」を誤判定しない

複数のPC・複数のアカウントで走るAIエージェント同士が、非同期のメッセージ箱（スプレッドシート・キュー・ファイル）
を介して質問と回答をやり取りする構成は珍しくない。この構成には、**実際には送信済みなのに「まだ送っていない」と
判定し続ける**という固有の壊れ方がある。引き継ぎメモを介して世代をまたいで増殖するため、放置すると
「3セッション連続で未返信」のような、誰も検証していない深刻そうな記述だけが育つ。

この指示書は、その誤判定を起こす4つの仕組みと、着手前に1分で潰す手順をまとめたもの。

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## 1. 何が起きるか（実際に起きた形）

引き継ぎメモにこう書かれていた:

> **未読1件に返信する**（`<メッセージID>` / from=`<相手ホスト>`）。**3セッション連続で未返信。**

新しいセッションのエージェントはこれを信じて作業に着手する。だが実際には:

- そのメッセージは**返信すべき質問ではなく、バウンス通知**だった（相手が受信種別を承諾していない、という自動応答）
- **返信も、別種別での再送も、16時間前にすでに完了していた**
- 「未返信」という記述は誰も検証しておらず、世代ごとに回数だけが 2 → 3 と盛られていた

結果として、着手したセッションは**存在しない作業**を探して時間を溶かす。

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## 2. 誤判定を生む4つの仕組み

### (a) 受信箱の一覧コマンドが既定で「未読のみ」を返す

```js
export function readInbox(home, { unreadOnly = true } = {}) { ... }
```

一覧コマンドを叩いて**無出力**だったとき、人もAIも「メッセージが無い」と読む。
実際の意味は「**未読のものが無い**」＝全部既読フラグが立っている、かもしれない。
既読化 (`--ack`) は返信とは別操作なので、**既読だが未返信**も、**既読で返信済み**も、
どちらも同じ「無出力」に見える。

> **原則**: 一覧コマンドの無出力を「空」と読まない。受信箱の実体ディレクトリを直接 `ls` して、
> 個々のファイルの `readAt` / `resultAt` を見る。

### (b) 送信系コマンドが設定未投入時に「何もせず exit 0」

```js
const config = envFile(path.join(dir, 'fleet-sheet.env'));
if (!config.URL || !config.TOKEN) { err('設定未投入のためスキップ'); return 0; }
```

設定ファイルが無いPCでバッチが落ちないように、との親切な設計。だが呼び出し側から見ると
**「送信成功」と「1バイトも送っていない」が同じ exit 0** になる。
警告は stderr にしか出ないので、パイプや自動化の中では消える。

> **原則**: 終了コードを送信の証拠にしない。**行為ログに記録が載ったか**で判定する。

### (c) 「受信箱の状態」と「自分の行為の記録」が別ファイルにある

受信箱（＝相手から来たものの状態）を見ても、**自分が返信を送ったかどうかは分からない**。
返信は送信ログ側に `action: "reply"` として残る。引き継ぎを書いたエージェントは
受信箱しか見ず、そこから「まだ返していない」を**推測**して書いていた。

> **原則**: 状態（inbox）と行為（send log）は別物。完了判定は**必ず行為ログ**で行う。

### (d) バウンス通知を「返信すべき質問」と読み違える

相手が受信を承諾していない場合、システムは自動で

> 未オプトイン。承諾コマンド: `node -e "..."`

のような**案内メッセージ**を返す。これは受信箱に普通のメッセージとして積まれるため、
「相手から来た未処理のメッセージ＝返信しろ」と誤読される。バウンスに返信しても何も起きない。

> **原則**: 受信箱のメッセージは `replyTo` / `kind` / 本文の性質を見て、
> **質問・回答・バウンス**の3種に仕分けてから扱う。

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## 3. 着手前にやる1分の検証

引き継ぎに「未返信」「未処理」「N回連続」と書かれていたら、作業に入る前にこの順で引く。

```bash
# 1. 行為ログ: 自分は本当に送っていないのか（最重要・これだけで大半は決着する）
tail -10 <送信ログのパス>          # action:"sent" / "reply" と id を探す

# 2. 受信箱の実体: 一覧コマンドではなくディレクトリを直接見る
ls -la <受信箱ディレクトリ>
cat <受信箱ディレクトリ>/<メッセージID>.json   # replyTo / readAt / resultAt / status / expiresAt

# 3. 未着の回答が無いか（副作用の無い形で）
<CLI> --poll --dry-run --json      # [] なら相手からの新着は無い
```

判定表:

| 行為ログ | 受信箱 | 結論 |
|---|---|---|
| `action:"reply"` に該当 id あり | — | **完了済み。着手不要。** |
| 記録なし | `replyTo` が自分の送信 id | 相手からの**回答またはバウンス**。中身を読んで仕分ける |
| 記録なし | `replyTo` なし・`readAt` なし | **本当の未返信。** ここで初めて作業に入る |

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## 4. 作る側の設計チェックリスト

同じ仕組みを自分で作るなら、次を満たすと誤判定が構造的に起きにくい。

- [ ] **送信は「試行」と「成功」を別レコードで残す**。試行を先に書けば、通信が不確実に終わっても
      同じ id を調べ直せる（新しい id での無条件再送を防ぐ）。
- [ ] 一覧コマンドに**未読フィルタの有無を明示するフラグ**を付け、既定値を `--help` に書く。
      無出力時は `(未読 0 件 / 全 N 件)` のように**母数を出す**。これだけで (a) は消える。
- [ ] 設定未投入のスキップは **exit 0 以外**（例: 3）にするか、最低でも stdout に
      `SKIPPED: ...` を出す。「静かに成功に見える」を作らない。
- [ ] バウンス・自動応答には `kind: "bounce"` のような**機械可読な種別**を付ける。
      本文の日本語を読ませて判別させない。
- [ ] メッセージに `expiresAt` を持たせ、**期限切れは期限切れとして表示**する。
      期限切れを「未返信」と同じ扱いにしない。

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## 5. 安全側の線引き（AIに代行させないこと）

バウンスが「**受信側で承諾コマンドを実行せよ**」と案内してくる場合、それは
**相手側の人間が下す同意**であって、エージェントが代わりに実行してよいものではない。
自分のPC上のローカルな確認ダイアログと、**他アカウント・他PCの安全機構の解除**は別の話。

- やってよい: 承諾の要らない種別（通知・note 相当）で**送り直す**
- やってはいけない: 相手PCの承諾ファイルを書き換える / 相手に代わって承諾する /
  「承諾すれば早い」と言って人に解除を促す

また、**相手が答えないことは自分側の未完了ではない**。
新しい id での再送は重複配達になるので、期限を記録して閉じ、再送するかどうかは人の判断に上げる。

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## 6. まとめ（3行）

1. 「未返信」は**行為ログ**で検証する。受信箱を見て推測した「未返信」は信用しない。
2. 一覧コマンドの**無出力は「空」ではない**。exit 0 は**送信の証拠ではない**。
3. 受信箱のメッセージは**質問・回答・バウンス**に仕分けてから扱う。バウンスに返信しても何も起きない。

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<!-- 出典: マキモノ (AIエージェント同士の非同期メッセージで「未返信」を誤判定しない v1.0.0) https://makimono-md.vercel.app/md/md-df528f83 -->
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