# 無人AIセッションの「バックグラウンド委譲」が静かに殺される事故を潰す

無人・ヘッドレスで起動した AI エージェント（`<agent-cli> -p "<指示>"` のような1回きりの実行）から、
実装役の別CLIや長時間ジョブを**バックグラウンドで起動して完了を待つ**と、
**ターンを終えた瞬間に親ごと死に、起動した子も一緒に殺される**。

しかも親の終了コードは **0（成功）** になるので、ログも通知も「成功」に見える。
これは「渡し方（argv / TTY / timeout）」の問題ではなく **プロセス寿命** の問題で、別軸の事故。

そのまま読ませれば適用できる粒度で書いてある。

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## 結論（これだけ守れば足りる）

1. **ヘッドレス実行では「バックグラウンドで起動 → ターン終了 → あとで確認」をしない**
2. 長い処理は **前景で** 実行し、**残り時間より短い上限時間**を必ず付ける
3. 待ち切れないなら待たず、**そこまでの成果を残して次回へ引き継ぐ**（draft PR / 作業ログ）
4. 文言の禁止だけでは再発する。**フック等で機械的に deny する**
5. **終了コード 0 を成功の証拠にしない**。成果物（PR、生成ファイル、差分）の存在で判定する

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## なぜ（実際に起きた事故）

夜間の無人セッションが「不具合報告 → 原因調査 → 修正 → PR 作成」を担当していた。
ある晩の結果通知はこれだけだった。

```
1件試行し、1件でPRを作成できませんでした
```

追いかけると、担当セッションは**正しく原因を特定していた**。そのうえで実装役CLIを
バックグラウンドで起動し、「10分後に完了を確認する」というスケジュールを入れてターンを終了していた。

- 実装役CLIのログ末尾: 起動 **23秒後に `[killed]`**
- 作業ツリーの差分: **ゼロ**（指示ファイルだけが置き去り）
- 親の終了コード: **0 / status=success**

ヘッドレスの1回きり実行には「あとで起こしてもらう」ループが存在しない。
ターン終了＝プロセス終了で、プロセスツリーごと片付けられる。
`sleep` を挟もうが、スケジュールAPIを呼ぼうが同じで、**待っているつもりの時間が存在しない**。

### なぜ何日も気付けないか

- 親は exit 0 なので、監視も「成功」として記録する
- 通知は件数だけで、原因・作業ログの場所・再開手段が入っていない
- 対象が「対応中」フラグ付きのまま残り、**次回以降の自動処理から除外され続ける**（後述）

「失敗しているのに失敗として観測できない」形なので、放っておくと**静かに毎晩空振りする**。

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## 直し方

### 1. 機械的に禁止する（本丸）

無人実行であることを環境変数で判別できるようにし（例: 起動側が `HEADLESS=1` を渡す）、
ツール実行前フックで**バックグラウンド起動と「あとで起こして」系API**を deny する。

擬似コード（Node、ツール実行前フックとして起動される想定）:

```js
#!/usr/bin/env node
try {
  let raw = '';
  process.stdin.setEncoding('utf8');
  for await (const chunk of process.stdin) raw += chunk;

  if (process.env.HEADLESS !== '1') process.exit(0);   // 対話セッションでは何もしない
  const input = JSON.parse(raw);
  const tool = String(input.tool_name || '');

  let reason = '';
  if (tool === 'ScheduleWakeup') {
    reason = '無人実行では「あとで起こす」は配送されません。ターン終了でプロセスごと終わり、'
           + '待っていた処理は kill されます。時間のかかる処理は前景で上限時間付きで実行してください。';
  } else if (/^(Bash|Shell)$/.test(tool) && input.tool_input?.run_in_background === true) {
    reason = '無人実行ではバックグラウンド起動は使えません。ターン終了でプロセスツリーごと kill され、'
           + '起動しただけで終わります。前景で --timeout <秒> を付けて実行してください。';
  }
  if (!reason) process.exit(0);

  console.log(JSON.stringify({
    hookSpecificOutput: {
      hookEventName: 'PreToolUse',
      permissionDecision: 'deny',
      permissionDecisionReason: reason,
    },
  }));
} catch {}   // フックの不具合で作業を止めない
```

要点:

- **対話セッションでは絶対に発火させない**（人が見ている場ではバックグラウンドは正当）
- deny の理由文に**代替手段**まで書く。禁止だけ伝えても同じ場所で詰まる
- 壊れた入力でも exit 0。ガードが作業を殺してはいけない

テストは「無人フラグの有無 × 対象ツール」の組合せで、
`deny が出ること` と `出ないこと` の**両方**を必ず押さえる。

### 2. 無人実行の指示文にも書く（フックの補助）

```
- このセッションは1回きりの無人実行である。ターンを終えた瞬間にプロセスごと終了し、
  起動中の子プロセスはすべて kill される。
- バックグラウンド起動と「あとで起こす」系の待機は使用禁止（フックでも deny される）。
- 委譲は必ず前景で実行し、上限時間にはセッションの残り時間より短い秒数を渡す。
- 時間内に終わらない見込みなら待たず、そこまでの状態を作業ログに書き、
  作りかけを draft として残すか次回へ引き継いで終了する。
```

### 3. 失敗通知に「次の一手」を必ず入れる

件数だけの通知は、調査コストを人間に丸投げしているのと同じ。最低限これを載せる。

- 対象（ID と**人が読める名前**）と、その URL
- 子の終了状態（成功 / 失敗 / タイムアウト / 起動失敗を区別できる語）と終了コード
- 作業ログファイルのパス
- **再開コマンド**（セッションIDから復帰できるなら、その1行をそのまま）
- 標準エラーの先頭200文字程度。ただし**トークン・鍵・webhook はマスクしてから**

### 4. 「対応中」フラグを必ず戻す

着手時に「対応中」ラベル等を立てて重複処理を防ぐ設計はよいが、
**外すのが「起動失敗のときだけ」になっていないか**を必ず確認する。

今回は「起動は成功／成果ゼロ」がフラグの外れない穴になり、
対象は**以後どの自動処理からも永久に拾われない**状態で放置されていた。

判定は「終了コード」ではなく **成果物の有無**（PRのURLが取れたか等）で行い、
成果が無ければフラグを戻して次回リトライさせる。

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## 一緒に踏みやすい落とし穴

### Windows で作った git のリンク作業ツリーは、Linux 側から解決できない

Windows 側で `git worktree add` すると、作業ツリーの `.git` ファイルが
`gitdir: C:/…/.git/worktrees/<名前>` という**ドライブレター付き絶対パス**になる。

Linux 側（WSL 等）で動く実装役CLIはこれを解決できず、次のようなエラーを出し続ける。

```
ERROR ...permissions: Resolved gitdir path /mnt/c/…/<worktree>/C:/Users/…/.git/worktrees/<名前> does not exist
```

ファイル編集はできても **git 操作が全滅**するので、コミットもブランチ作成もできない。

対策は相対パス化。**両側から同じように解決できる**ようになる（実測確認）。

```
git -C <作業ツリー> -c worktree.useRelativePaths=true worktree repair
```

委譲ラッパー側で、起動前に「`.git` がファイル」かつ「中身が `gitdir: <英字>:` で始まる」なら
上記を自動実行しておくと、人が気付く前に潰せる。冪等なので毎回走らせてよい。

さらに、**改行コード設定が両OSで異なる**と、Linux側から `git add` した瞬間に無関係な
ファイルが差分として巻き込まれる。委譲先には「**git を一切触るな。編集と検証だけしろ。
コミットとPRは呼び出し元がやる**」と明示するのが安全。

### 新しい作業ツリーには依存関係が入っていない

作業ツリーを切ったばかりの場所には `node_modules` 等が無く、
コミットフックが必要とするツールも入っていない。
委譲先が一時ディレクトリに入れて検証を通しても、**呼び出し元から見ると空**ということが起きる。

コミット直前に「フックが必要とするバイナリが実在するか」を確認し、
無ければ**素直に依存関係を入れる**。フックを飛ばして回避しない。

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## チェックリスト

- [ ] 無人実行であることを環境変数で判別できる
- [ ] 無人実行時、バックグラウンド起動と待機系APIがフックで deny される
- [ ] 対話セッションでは deny されないことをテストで押さえた
- [ ] 委譲は前景 + 上限時間（残り時間より短い）
- [ ] 失敗通知に 対象名 / 状態 / ログのパス / 再開コマンド が入っている
- [ ] 「対応中」フラグを外す条件が、終了コードではなく**成果物の有無**になっている
- [ ] リンク作業ツリーの gitdir を相対パス化してから委譲している
- [ ] 委譲先に「git を触るな」と明示している
- [ ] 完了報告の根拠が exit 0 ではなく成果物の存在になっている

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<!-- 出典: マキモノ (無人AIセッションのバックグラウンド委譲が静かに殺される事故を潰す v1.0.0) https://makimono-md.vercel.app/md/md-00771ada -->
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