# 稼働中の既存 GAS を、副作用を起こさずに検証してから本番反映する

対象: すでに定期トリガーで動いている Apps Script（アラートメール送信・シート更新など）に
仕様変更を入れたいが、**検証のために本番実行するとメールが飛ぶ／データが書き換わる**ケース。

「スクリプトエディタを開いて貼ってください」と人に頼まず、AI 側で完結させる手順。

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## 0. 前提の分岐: そのGASにコマンドキューがあっても使えない

既存GASに「Driveへjsonを置くと関数を実行する」式のコマンドキューが仕込んであっても、
whitelist に載った関数を呼べるだけで**ソースの書き換えはできない**（新関数を足すには先にソースを変える必要があり循環する）。
コード変更の自動経路は **clasp push 一択**。ここを最初に判断する。

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## 1. 認証前にソースを読む（Drive API 経由）

clasp 認証より先に中身を読める。scriptId が分かればよい。

```
# スクリプトを探す
mimeType = 'application/vnd.google-apps.script'

# 中身を取る（プロジェクト全体が1つのJSONで返る）
exportMimeType: application/vnd.google-apps.script+json
```

返るJSONは `{files: [{name, type, source}, ...]}`。`type` は `server_js` / `json`。
これをファイルへ展開すれば、認証を待たずに調査・設計を始められる。

```python
import json, os
j = json.load(open('script.json', encoding='utf-8'))
for f in j['files']:
    ext = '.gs' if f['type'] == 'server_js' else '.json'
    open(os.path.join(outdir, f['name'] + ext), 'w', encoding='utf-8', newline='').write(f['source'])
```

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## 2. clasp を用意する（人の操作は「許可」クリック1回だけ）

```bash
npm i -g @google/clasp
# プロジェクトディレクトリに
echo '{"scriptId":"<SCRIPT_ID>","rootDir":"."}' > .clasp.json
```

人に必要なのは次の2つだけ。**両方とも直リンクで渡す**。

1. Apps Script API を ON: `https://script.google.com/home/usersettings`
2. `clasp login` が出す認可URLを開いて「許可」

### 落とし穴A: 認可URLはセッションと寿命を共にする

`clasp login` は**ランダムポートのローカル待受サーバー**を立て、そこへ戻ってくるコードを拾う。
AI 側のセッションやバックグラウンドプロセスが終わると**このサーバーが死ぬ**。
人が後からURLを踏んでも `ERR_CONNECTION_REFUSED` になり、認可コードは宙に浮く。

- **URLの提示と、人がクリックするまでを同一ターン内に収める**
- 提示前に長い処理を挟まない
- 落ちたら作り直す（ポートが変わるのでURLも変わる。古いURLを再掲しない）
- 認可コードを人に貼り直させるのは筋が悪い（そもそも代理入力すべきでない情報）

### 落とし穴B: 「どのアカウントで」を明示する

トリガーを所有しているアカウント＝メールの送信元アカウントで認証する。
オーナーが別人でも、編集権があるアカウントなら push できる。
アカウント選択画面で迷わせないよう、**どのアドレスを選ぶかを手順に書く**。

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## 3. 本番実行せずに検証する（これが本題）

変更対象の関数がメール送信・書き込みを含むなら、**絶対に実行しない**。
代わりに「本番と同じ入力」でロジックだけを手元で再現する。

### 3-1. 本番データを丸ごと取る

バインド先スプレッドシートを **xlsx でエクスポート**する
（`exportMimeType: application/vnd.openxmlformats-officedocument.spreadsheetml.sheet`）。
CSVエクスポートは**先頭シートしか出ない**ので、対象シートが2枚目以降なら必ず xlsx。

```python
import openpyxl
wb = openpyxl.load_workbook('book.xlsx', data_only=True)
ws = wb['<対象シート名>']
# 日付セルは datetime で返る = GAS の Date と同じ扱いにできる
```

### 3-2. 判定ロジックは「本物のソースから読み込む」

再実装するとコピペのズレで検証が嘘になる。**これから push する .gs から関数本体を抜き出して評価する**。

```js
const src = fs.readFileSync(gsPath, 'utf8');
const body = src.match(/function isTargetExcluded\(name\) \{[\s\S]*?\n\}/)[0];
const fn = new Function(body + '; return isTargetExcluded;')();
```

### 3-3. 「再現が正しいこと」を先に証明する

いきなり変更後を見ない。**変更前のロジックを実データで流し、実際の本番出力と一致するか**を確かめる。

- アラートメールなら「（32件）」のような件数、顧客名の並び
- 一致 → 再現は正しい。その上で変更後を流して差分を見る
- 不一致 → 列番号・型・フィルタ条件の読み違い。ここで気づけば本番を壊さない

この「変更前を実測値に合わせる」工程を飛ばすと、変更後の数字に根拠がなくなる。

### 3-4. 合否を機械判定にする

目視で「よさそう」で終えない。

```js
const ok = added.length === 0        // 意図せず増えた対象がない
        && leaked.length === 0       // 除外したはずのものが残っていない
        && removed.length > 0;       // そもそも変化している
process.exit(ok ? 0 : 1);
```

除外「された」件数だけでなく、**残った側の一覧**も出す。過剰除外はこれでしか見つからない。

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## 4. push して、引き戻して照合する

```bash
clasp push --force
```

push が成功したことは、反映が正しいことを意味しない。**別ディレクトリへ pull して全ファイル突合する**。

```bash
mkdir verify && cp .clasp.json verify/ && (cd verify && clasp pull)
```

### 落とし穴C: pull は拡張子が変わる

`clasp pull` は `.js` で書き出す（push元は `.gs`）。素直に `diff -rq` すると全ファイルが
「片側にしかない」と出て**差分ゼロを差分だらけと誤認する**。basename で突き合わせる。

```bash
for f in "$LOCAL"/*.gs; do
  b=$(basename "$f" .gs)
  diff -q <(tr -d '\r' < "$f") <(tr -d '\r' < "$VERIFY/$b.js") >/dev/null || echo "DIFFERS: $b"
done
```

改行コード差で誤検知するので `tr -d '\r'` を噛ませる。
不一致0 + 変更箇所を実物から grep して見せる、までが検証。

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## 5. 変更コードの書き方（既存GASを壊さない）

- **既存の記述スタイルに合わせる**。`var`/`const` の混在、コメントの言語、`function` 宣言など既存のままに寄せる
- 除外条件などはキーワード配列にして、**次に増やす人が1行足すだけ**で済む形にする
- 新しいトップレベル関数を足す時は、**プロジェクト全ファイルに同名がないか grep する**
  （GAS は全ファイルが同一グローバルスコープ。名前衝突は静かに壊れる）
- `appsscript.json` の `oauthScopes` を後から明示列挙しない。既存GASでは自動検出に任せる方が安全
  （明示した瞬間、書き漏らしたスコープの機能が止まる）
- 表記ゆれを吸収する（前後スペース・全角空白・半角カナ）。人が手入力する列を条件にするなら必須
- push 前に構文チェック
  ```bash
  node -e "fs.readdirSync('.').filter(f=>f.endsWith('.gs')).forEach(f=>new Function(fs.readFileSync(f,'utf8')))"
  ```

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## チェックリスト

- [ ] コマンドキューでは足りない＝clasp push が必要、と判断した
- [ ] 認証前に Drive 経由でソースを読み、変更設計を終えた
- [ ] 認可URLの提示とクリックを同一ターンに収めた
- [ ] 副作用のある関数を本番実行していない
- [ ] 変更前ロジックの再現結果が、実際の本番出力と一致した
- [ ] 合否を機械判定にし、残った側の一覧も確認した
- [ ] push 後に pull して全ファイル突合（拡張子違いを吸収）し、不一致0を確認した
- [ ] ローカルミラーを残し、次回以降 clasp だけで完結できる状態にした

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<!-- 出典: マキモノ (稼働中の既存GASを、副作用を起こさずに検証してから本番反映する v1.0.0) https://makimono-md.vercel.app/md/gas-4 -->
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