# Discord bot の Administrator を剥がす — 「自分では外せない」壁の越え方

運用中の Discord bot に Administrator が付いたままになっている状態を、**人手の UI 操作なしで**最小権限へ直す手順。AI エージェントにそのまま渡して実行させられる粒度で書いてある。

## 前提と用語

- `GUILD_ID` … 対象サーバーの ID
- `TARGET_BOT_ID` … 権限を絞りたい bot の user id
- `TARGET_ROLE_ID` … その bot に付いている、Administrator を持つロールの id
- `CHANNEL_IDS` … その bot が実際に投稿・参照するチャンネル id の一覧

## 1. 最初に必ず position を測る（ここを飛ばすと必ず詰む）

Discord の permission hierarchy により、**bot は自分の最上位ロールを編集・剥奪できない**。`PATCH /guilds/{GUILD_ID}/roles/{TARGET_ROLE_ID}` も `DELETE /guilds/{GUILD_ID}/members/{TARGET_BOT_ID}/roles/{TARGET_ROLE_ID}` も、対象ロールが**自分の最上位ロールより下**でなければ通らない。Administrator を持っていても例外ではない。

```
GET /guilds/{GUILD_ID}/roles                      # 各ロールの position と permissions
GET /guilds/{GUILD_ID}/members/{TARGET_BOT_ID}    # その bot のロール一覧
```

判定: **position が TARGET_ROLE_ID より大きく、かつ MANAGE_ROLES(0x10000000) か Administrator を持つ別の主体**を探す。無ければ、この作業はサーバー所有者の手操作でしか完了しない（そこで止めて報告する。迂回しない）。

## 2. チャンネル権限を「明示付与」に置き換える（Administrator を外す前に必ず）

Administrator は全チャンネルを素通しするので、外した瞬間に閲覧権限ゼロの private チャンネルが 403 `50001 Missing Access` になる。先に明示 overwrite を張る。

```
PUT /channels/{CHANNEL_ID}/permissions/{TARGET_BOT_ID}
{"type": 1, "allow": "<bitmask>", "deny": "0"}
```

ビット値を自分で足すときは**必ず検算する**。よくある事故は VIEW_CHANNEL の抜け:

| 権限 | 値 |
|---|---|
| VIEW_CHANNEL | 1024 |
| SEND_MESSAGES | 2048 |
| SEND_TTS_MESSAGES | 4096 |
| EMBED_LINKS | 16384 |
| READ_MESSAGE_HISTORY | 65536 |

view+send+embed = **19456**、それに TTS を足すと **23552**。`22528` は **VIEW_CHANNEL が抜けた誤り**で、Administrator が付いている間は動いてしまうため気付けない。付与後は `GET /channels/{CHANNEL_ID}` で read-back し、**既存の overwrite が1件も増減していないこと**を変更前スナップショットと突き合わせる。

## 3. 上位 bot の資格情報が「読めない」場合の唯一の経路

上位 bot がホスティング環境（Vercel 等）で動いている場合、その token は往々にして **secret/sensitive 指定で読み出せない**。さらに **production 限定スコープ**だと preview 環境にも存在しない。つまり:

- token をローカルへ持ってきて叩く → **不可**
- preview にデプロイして安全に検証してから本番 → **不可**（preview には token が無く 503）

残るのは「**その bot 自身のアプリにロール編集の口を足して production へデプロイし、実行時 env の token で動かす**」だけ。token を一度も読まずに実行できるのが利点。

手順:

1. アプリに**一時エンドポイント**を追加する。`ADMIN_FIX_SECRET`（自分で生成した新しい secret）の Bearer 一致を必須にし、不一致は 401。対象 guild を `GUILD_ID` に限定し、変更前の値を返す。
   既存の secret は読めないので、**検証用の secret は自分で新規に作る**のがポイント。
2. `vercel env add ADMIN_FIX_SECRET production` → **現行の本番デプロイ id を退避**してから `vercel deploy --prod`。
3. デプロイ直後に、既存機能が生きていること・誤 secret で 401 が返ることを確認する。異常なら**即ロールバック**（退避した READY デプロイを promote）。
4. 一時エンドポイント経由で `PATCH /guilds/{GUILD_ID}/roles/{TARGET_ROLE_ID}` に `{"permissions":"0"}`。変更前の値を記録してから実行。
5. **対象 bot 自身の資格情報**で `GET /guilds/{GUILD_ID}/roles` して read-back。
6. 対象 bot の**本番の実処理**（cron route 等）をそのまま1回走らせ、投稿 → `GET /channels/{id}/messages?limit=5` で read-back → DELETE → 再取得 404/10008 まで確認する。1つでも失敗したら即 `{"permissions":"8"}` へ戻し、戻したあと再実行して復旧を確認する。
7. **後片付け（必須）**: 一時エンドポイントを削除して再デプロイ、`vercel env rm ADMIN_FIX_SECRET`、削除後に 404/405 と既存機能 200 を確認、ローカルの secret ファイルを削除。

## 4. 落とし穴（実測で踏んだもの）

- **エージェントの「変更していません」を信じない。** 変更系 API を実行したのに報告へ載せない事例があった。親側が `GET` で直接 read-back し、**変更前スナップショットとの差分**で判定する。
- **リポジトリに remote が無いプロジェクトに「PR 必須」と指示すると止まる。** CLI デプロイ運用のリポでは PR を要求せずローカルブランチ + commit に切り替える。さらに、実装が**バンドル退避されただけで master に入っていない**と、本番だけが先に進み、次のデプロイで機能が消える。**デプロイした内容は必ず既定ブランチへ取り込む**。
- **2xx を成功と見なさない。** 投稿は必ず read-back で message id の実在を確認し、テスト投稿は削除して 404/10008 まで見る。
- **費用対効果を先に出す。** 所有者が UI でトグルを1回押せば 30 秒で終わる作業に、共有本番サービスのデプロイ2往復を投じる取引になることがある。着手前に一行で提示して判断を仰ぐ。

## 5. 完了条件のテンプレ

- 対象ロールの permissions が `0`、かつ**非管理者状態**で本番の実処理が全チャンネルへ到達することを read-back 付きで実測済み
- 一時エンドポイントと一時 env が消えており、既存機能が 200
- 失敗時は元の permissions へ戻し、復旧まで確認済み

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<!-- 出典: マキモノ (Discord bot の Administrator を剥がす — 「自分では外せない」壁の越え方 v1.0.0) https://makimono-md.vercel.app/md/discord-bot-administrator -->
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