# AI の出力を止めるゲート hook が誤爆した時の直し方

テキストマッチで AI の応答を止める hook（「手順が足りない依頼は止める」「情報の無い依頼は止める」等）は、
**必ず誤爆する**。誤爆すると AI は正しい仕事をしているのに応答を出せず、人は理由が分からないまま止まる。
放置すると「とりあえず逃がし弁を毎回書く」運用になり、ゲートが死ぬ。

このMDは、誤爆を **場当たりの語彙追加ではなく、真因を特定して直す**手順。
Claude Code / Cursor / 自作エージェントなど、Stop 相当のフックを持つ環境ならそのまま使える。

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## 0. 前提

- ゲート hook は「AI の最後の応答テキスト」を読み、条件に合わなければ非ゼロ終了して応答を差し戻す。
- 誤爆 = **止めるべきでない応答を止めた**。過小検知（止めるべきを通した）とは対策が逆なので混同しない。

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## 1. 誤爆の本文を「逐語で」回収する（最重要）

**やってはいけない**: 記憶や要約から再現テストを書くこと。合成した短文では**再現しない**。
誤爆は文章の構造（後述）で起きるので、原文でないと条件が揃わない。

会話ログ（JSONL 等）から、hook が発火した直前の assistant テキストを機械的に抜く。

```js
// transcript.jsonl から「hook のエラーメッセージが出た行」の直前の assistant 本文を取り出す
import fs from 'node:fs';
const lines = fs.readFileSync(process.argv[2], 'utf8').split(/\r?\n/).filter(Boolean);
const hit = lines.findIndex((l) => l.includes('<hook の識別子>') && l.includes('該当箇所'));
for (let i = hit - 1; i >= 0; i--) {
  const o = JSON.parse(lines[i]);
  if (o.type !== 'assistant') continue;
  const t = (o.message?.content || []).filter((c) => c.type === 'text').map((c) => c.text).join('\n');
  if (t.trim()) { fs.writeFileSync('fixtures/false-positive-1.md', t, 'utf8'); break; }
}
```

抜いた本文は **fixture ファイルとしてリポジトリにコミット**する。
テストコードの中にテンプレートリテラルで貼ると、バッククォートや `${` のエスケープで壊れる。
ファイルに置いて `fs.readFileSync` で読むこと。

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## 2. 真因を特定する（仮説で直さない）

誤爆メッセージが指す「該当箇所」は、**原因の場所とは限らない**。
多くの実装は「違反したブロックの1行目」を表示するので、原因の文ではなく見出し行が出る。

まず、どの文で発火したかを実際に出させる。

```js
const r = findViolation(fs.readFileSync('fixtures/false-positive-1.md', 'utf8'));
console.log(r.sentences ?? r.blocks.map((b) => b.split('\n')[0]));
```

### 実際にあった真因トップ3

| 真因 | 症状 | なぜ起きるか |
|---|---|---|
| **Markdown 表が1ブロックになる** | 表のヘッダ行が「該当箇所」として出る | ブロック分割を空行で行う実装が多い。表には空行が無いので**表全体が1ブロック**になり、セル1つの中の文が表全体を違反にする |
| **引用を実物と数える** | 「〜してください」を**例示した**行で止まる | 鉤括弧やインラインコードの中の文は「依頼の引用」であって依頼ではない。検証結果の表や仕様の説明で頻出 |
| **要求そのものが不要な種類** | 満たしようのない条件を要求する | 例: 「その場で実行できる URL を書け」というゲートが、URL の存在しない依頼（「スクショを1枚ください」）まで止める |

3つ目は特に危ない。**別のルールが要求している行動を、hook が塞いでいる**ことがある
（「自分で見られない画面はスクショをもらえ」と決めておきながら、その依頼を hook が止めていた）。
ゲートを足す時は、**社内の他のルールが命じる行動が通るか**を必ず1回試す。

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## 3. 直す（範囲を最小にする）

誤爆を消すために閾値やトリガー語を丸ごと緩めない。**過小検知に変わるだけ**。
真因ごとにピンポイントで例外を切る。

### 3-1. 引用の中身を判定から外す

```js
export function stripQuoted(s) {
  return s
    .replace(/“[^”]*”/g, '“”').replace(/"[^"]*"/g, '""')
    .replace(/「[^」]*」/g, '「」').replace(/『[^』]*』/g, '『』')
    .replace(/`[^`]*`/g, '``');       // インラインコード
}
```

**罠1: 剥がす順番。** 文に切ってから剥がすと、引用の中に句点があった場合に

```
| 検証項目 | 「次のコマンドを実行してください。      ← ここで文が切れる
```

という**閉じ括弧を失った断片**になり、`/「[^」]*」/` が一致しなくなる。
**必ず「文に切る前・ブロック単位」で剥がす。**

**罠2: 剥がした文字列で「情報の有無」を判定しない。** 剥がすとインラインコード内のコマンドも消えるので、
「実行できる情報がある/ない」の判定は**必ず元のテキスト**で行う。剥がすのは*依頼かどうかの判定*だけ。

**罠3: 括弧はラベルにも使う。** `「設定」を開いてください` は中身を空にしても動詞が外に残るので、
検出され続ける。これは**正しい挙動**なので壊さないこと（テストで固定する）。

### 3-2. 「満たしようがない依頼」を対象外にする

条件は2つの AND で書く。片方だけだと抜ける。

```js
// (a) その種類にあたる  かつ  (b) 追加情報が要る動作を含まない
if (EXEMPT_KIND.test(sentence) && !NEEDS_INFO_ACTION.test(sentence)) return false;
```

`スクショを貼ってください` は通す。`画面を開いてスクショを貼ってください` は**開く先の URL が要る**ので止める。

**日本語の罠: 動詞は「て形」まで書き下す。**
`(?:貼|送)ください` は `貼ってください` に**一致しない**。実際にこれで1度落ちた。

```js
/(?:貼(?:って|り付けて)|送って|共有して|見せて)(?:ください|下さい|もらえますか|いただけますか)/
```

### 3-3. エラーメッセージに「引っかかった文そのもの」を出す

これを怠ると、次の誤爆の診断がまた1時間かかる。

```js
sentences.push(handoffSentences[0]);       // 検出時に保存しておく
// 表示側
sample = result.sentences?.[0] ?? result.blocks[0].split('\n')[0];
```

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## 4. 2種類のテストを両方書く

| 種類 | 何を守るか |
|---|---|
| 判定関数の単体テスト | 誤爆 fixture が通ること、既存の検出が壊れていないこと |
| **stdin → exit code の契約テスト** | hook として起動した時に**どこを読むか**。関数単体テストでは絶対に出ない |

契約テストは実際にプロセスを起動する。

```js
function runHook(assistantText) {
  const dir = fs.mkdtempSync(path.join(os.tmpdir(), 'gate-'));
  const transcript = path.join(dir, 't.jsonl');
  fs.writeFileSync(transcript, JSON.stringify({
    type: 'assistant', message: { role: 'assistant', content: [{ type: 'text', text: assistantText }] },
  }) + '\n');
  return new Promise((resolve) => {
    const child = execFile(process.execPath, [HOOK], (err, _o, stderr) => {
      resolve({ code: err ? (err.code ?? 1) : 0, stderr: stderr || '' });
    });
    child.stdin.end(JSON.stringify({ transcript_path: transcript }));
  });
}
```

**誤爆ケース（exit 0 期待）と過小検知ケース（exit 2 期待）を必ずセットで書く。**
誤爆だけ直すと、次の人が「緩めればいいのか」と学習してゲートが死ぬ。

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## 5. 「直った」の定義 — 配布先のファイルが変わるまで完了ではない

hook は各マシンへ配布されて動く。手元の作業コピーでテストが緑でも、**配布先は古い版のまま**。

1. 正本（保護ブランチ）へ PR → マージ
2. 各マシンの同期を1回走らせる
3. **配布先の実ファイル**のハッシュが変わったことを確認する
4. **配布先のファイルに対して**テストを流し直す

```bash
md5sum <配布先>/gate.mjs        # 同期前
<同期コマンド>
md5sum <配布先>/gate.mjs        # 同期後（変わっていること）
node --test <配布先>/gate.test.mjs <配布先>/gate.contract.test.mjs
```

実話: 修正 PR の完了報告に「真因の表」を書いたら、**まだ配布されていない旧版がその表で報告自身を止めた**。
同じ本文を旧版と新版で突き合わせて `BLOCK` / `PASS` を出すのが、一番わかりやすい証拠になる。

```
配布中の旧版 : BLOCK / 該当 "| 止められていた文 | 真因 |"
新版        : PASS
```

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## 6. 実装を LLM に委譲する時の注意

安いモデルへ委譲すると速いが、**日本語のコメントと文字列を壊す**ことがある。

- 「コメントを消すな」と書いても消す。→ **論理差分だけ受け取り、自分のファイルへ当てる**
- 助詞1文字が別言語の字に化ける（`の` → `的` 等）。→ マージ前に既知語を grep で当てる
- 1回目で落ちたら、2回目の指示に **「前回これで不合格になった」と失敗出力を貼る**と通る

修正が2ステップ以上なら、**1ステップずつテストを回して**から次へ進む。まとめて投げると原因が混ざる。

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## チェックリスト

- [ ] 誤爆本文を逐語で fixture 化した（記憶から書き直していない）
- [ ] 「該当箇所」ではなく**実際に引っかかった文**を出させて真因を特定した
- [ ] 直したのは真因ごとの最小の例外で、閾値やトリガー語を丸ごと緩めていない
- [ ] 引用剥がしは「文に切る前」、情報判定は「元のテキスト」
- [ ] 動詞のて形を書き下した
- [ ] 過小検知ケースを exit code で確認した
- [ ] 正本マージ → 同期 → **配布先のファイルのハッシュが変わった**ことまで見た

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<!-- 出典: マキモノ (AIの出力を止めるゲートhookが誤爆した時の直し方 v1.0.0) https://makimono-md.vercel.app/md/ai-hook-3 -->
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